ー東京留学中ー

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米朝首脳会談はこれからが大事ー日本の役割重大

12日の米朝首脳会談

これまで関連記事や論説、テレビ討論番組などを参考に

私の考えを整理していました。

 

会談の結果は予想通り、

大きな枠だけをお互い約束して

詳細な実行部分は後日また話し合っていく。

 

まあ、首脳会談っていうのが

そもそも細かいことをいちいち言う場じゃないし、

お互いの協力意志を確認し、

実務が稼働すればこの方向で力をつけてあげましょうー的なことを

約束する場でしょう。

 

結びが抽象的であるほど、

これからの解決への道のりに柔軟性が確保されます。

なので、日本は今回「置き去りされた」という意見もありましたが、

だからこそ、私は今、日本や中国など周辺国の役割を考えます。

こう見えても北朝鮮と国際外交を勉強するものですから。

 

そんな中、私の考えを多少反映しているというか、

今回の首脳会談は中身も特になかったし、

日本にとっては何も得られるものがなかったと悲観的な分析の中で

これから日本が活躍する余地があると

前向きな考え方を示すコラムがあって、ここに共有します。

 

headlines.yahoo.co.jp


米国のトランプ大統領北朝鮮金正恩委員長との史上初の米朝首脳会談が終わりました。日米が一致して求めてきた完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)が共同声明に盛り込まれなかったことで、失敗だとか無意味だとか乱暴な批判(本当乱暴な意見が多いですねー)も散見されますが、私は、心底、これでいい、と考えています。


安倍総理も、朝鮮半島の完全な非核化に向けた金委員長の意思を改めて文書で確認したことを北朝鮮に係る諸懸案の包括的な解決に向けた一歩と支持を表明するとともに、本来は日朝二国間で解決すべき拉致(最近「米国経由解決」から「二国間解決」論が強くなりましたね)について初めて米国大統領として明確に問題提起して下さった(声明には触れられていません)と、トランプ大統領に謝意を表しました。

まず、非核化については、今日一日では突っ込んだ議論に踏み込めなかったようで、トランプ大統領も「時間が足りなかった」と認めている通りです。しかし、これは、日本にとって必ずしも悪いことではありません。逆に、長距離弾道ミサイルだけの廃棄について米朝だけ=日本抜きで合意されたら最悪(最悪は避けたという意味で悪くはないと評論しています)です。

むしろ、トランプ大統領と金委員長とが史上初めて直接会談し、信頼関係を構築していく、そして「完全な非核化」に向けて意義あるスタート米朝会談はスタートで、これからが本番という考えです。同感)を切れたわけですから、ベストなのです。トランプ大統領が記者会見で「これからプロセスが始まる」「集中的な時間を過ごしていくことになる」と明言した通りです。

考えてみれば、72年のニクソン訪中でも、その直後には成果が見えないと言われました。仮に、朝鮮半島の非核化に向けたプロセスが始まらない、あるいは滞るようなことがあれば、その時こそ日本は「北朝鮮が核を持ち続けるなら日本も核に手をかけざるを得なくなる」とはっきり言ってやれば(いや、これは無理。私は反対です)いいのです。

そして最重要の拉致問題について、トランプ大統領は「問題を提起した」「共同声明には記されなかったが、彼らは取り組んでいく」と述べました。次は「日本が直接、北朝鮮と向き合い二国間で解決していく」(安倍総理)番(米国が間で調整役をするより両者が直接向き合うのが見た目的にもよく、それが正論です。もちろんトランプ大統領北朝鮮に、「公式声明には君らのめんつうを考えて入れないが、これから日本が声かけてきたらよく応じてね」と言ったのかもしれない)です。日朝首脳会談の実現と拉致問題の全面解決に向け力を尽くさねばなりません。

 

 

日本の北朝鮮政策、転換か 【圧力→対話】

北の弾道ミサイル施設「発射台撤去」…米で分析(読売新聞)

headlines.yahoo.co.jp

 

米ジョンズ・ホプキンス大の北朝鮮研究グループ「38ノース」は7日までに、北朝鮮ミサイル実験場の1つ解体した形跡が見られるとの衛星画像の分析結果を明らかにした。

 

 

今日38ノースからの便りでしたが、

北朝鮮豊渓里地域の核実験場の廃棄作業の際には

マスコミ関係者だけが参観し、

肝心な核専門家は参加しなかったことで、

核施設の廃棄を確実に検証できなかったとの批判がありました。

私もテレビで実験場爆破の場面を見て

「これは夢か」と思いつつ

頭の奥のどこかで「専門家の不在」が気がかりでした。

 

しかし、アメリカの38ノースは

多分世界で一番信頼度が高い北朝鮮研究機関なので

こればかりは信じていいかと思いました。

 

まあ、でもこんな意見もあるっちゃあります。

バランスの取れた判断のために参考までに。

headlines.yahoo.co.jp

 

そして、

金正恩が軍のトップ3を交代したとのニュースもありましたね。

www.newsweekjapan.jp

 

おそらく、12日の米朝首脳会談を控えて

長い間行われている事前交渉で

満足できるような成果があってそれに対し誠意を見せているのか、

それとも、成果を得るために非核化への意志をはっきり証明するためなのか、

その背景については断言できませんが、

とにかく、軍幹部3人の交代の意味は

確かに「非核化への意志の表明」であると言えます。

 

 

まだ12日の首脳会談の結果を楽観するには

時期尚早かもしれませんが、

両側がマスコミに対して発言する内容だけでは

詳細はお互い拮抗しながらも

なんとか合意へつなげていきたいという両首脳の意志は伺えます。

 

そんな中、

先日「最大限の圧力という言葉はもう使いたくない!」という

トランプ大統領の発言を意識したのか、

日本はこれまで主張してきた「圧力」路線から転換しつつある気がします。

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これまで、

12日の米朝首脳会談の際に

日本の拉致問題も議題に入れたいと要請してきたんですが

これからもって進んで

拉致問題は日朝間で解決する」という方針の打ち出しが必要だと思います。

現在、日本が米朝間の事前交渉の流れに合わせて

少しずつ立場を変えていると思われますが、

マスコミなどの分析を読む限り、

今日本の立場がアメリカ側に十分吸収されていないとのことです。

 

ずっとこの方向を固執したら、

日本は拉致問題の議論を求め続け、

12日の会談でアメリカは北朝鮮と日本の拉致問題を取り上げ、

北朝鮮の主張を飲み込んでそれを公表してしまう。。。

危険な方向に流れるかもしれません。これはマジ最悪の最悪。

 

私がかなり前から前から

日本政府の焦燥感から出ると思われる

日本らしくない対応を懸念し

拉致問題を今回の首脳会談と分離して対応すべきと主張してきました。

「落ち着いて」「北朝鮮と話せるタイミングを図る」べきだ

「先進国として」「国際社会の平和に向けた建設的な役割をまず果たす」べきだ

と提案してきましたが、

やっと、落ち着きの軌道に戻ったんですかね。。。。

(もちろん、私なんかの声が官邸に届いての結果だとは思いません笑)

 

 

日本の拉致問題は解決すべき大事な懸案ですが、

私としてはどう考えても

これは「人権問題」枠の中で議論されるべきで、

今回の米朝首脳会談は「北朝鮮非核化」が焦点であり、

これだけでも完全な解決まで何度もの危機が予想される

難易度超超超ハイレベルの問題なので

今回に限ってはこれだけに集中したほうがみんなに良いと考えます。

後に北朝鮮が国際社会の理性的な一員として定着すれば、

チャンスを図って、日本拉致問題を解決していくべきでしょう。

 

ある国際人権団体はこんなことを訴えたそうですが。。。

日本と拉致問題協議を=国際人権団体、金正恩氏に書簡(時事通信

 私はこのタイトルの中で一番強調したいところは

「日本と」です。

いくらアメリカが強いと言ったって、

日本の拉致問題北朝鮮が「アメリカと」話す問題ではないと思います。

 

日本人拉致問題の解決に向け、日米が協力することも改めて確認した。(日米外相、北の完全な非核化確認 米朝会談前にすり合わせ(ロイター)

アメリカのベストは「積極的な協力」です。

 

 

あなたは日本人じゃないから、

やっぱり冷たいな!と思う方いるかもしれません。

しかし、これこそが、日本人じゃない「北朝鮮」、「米国」、

そして他の外国の考え方とも言えます。

特に、首脳会談も「取引」と考える

「ビジネスマン」トランプからすれば、

ぶっちゃけ「None of my business」です。

これを聞いてくれるとしてもトランプさんは必ず

「What can you give to America, then?」です。

 

つまり、この考えから離れかけたパターンでアプローチすれば、

問題は解決より膠着するだけで、

最悪、国際社会で日本だけが違うことを言っている印象を残します。

本当にこれは、日本で勉強している人として、

日本に来て、拉致問題に関するいろんな話を聞き、

これは本当に解決したらいいな!と心から思った人間として

言っていることですもの。。。。

 

 

 

 

米朝首脳会談の争点ーそして日本の戦略は?

6月12日予定の米朝首脳会談が

トランプ大統領の電撃取り消し発表に続き、

反転に反転を重ねて

今は予定通り行われるだろうという見方が強いです。

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学校の教授も

ニューヨークで交渉の重鎮が会談するとは

会談開催への意志をお互い確かめる →名分

シンガポールで実務官僚が会って会談するとは

会談の日程や警備など細かいセッティングに入る →形式

板門店で核・北朝鮮専門家らが会談するとは

「非核化」を実現するためのプロセスを調整する →中身

つまり、名分・形式・中身といった3つのポイントが揃ったので

米朝会談は予定通り行われる可能性が高いと言っていました。

 

特に、制裁対象となっている金英哲を

一時制裁免除をしてまで迎えたというのは、

意欲の強さを表しだと見えますね。

 

教授は3つのポイントの中で

もちろん中身が話されている板門店実務協議の成果が

一番重要と言いましたが、

一番重要で敏感なだけに、

徹底したセキュリティの中で行われているのはもちろん、

議論の内容や進捗についても一切報道がないんですね。

 

うまくいっているのか、もめているのか、

その空気すら読めません。

 

カギは北朝鮮の非核化の共通認識

非核化を繰り返し求めるアメリカに北朝鮮は前向きな姿勢を都度示していますが、外交関係者は「その意味を北朝鮮が本当に理解しているのか、ホワイトハウスはいらだっている」

 

私が基本的に認識しているのも上のようでした。

お互い意欲は強い、

しかしお互いの主張は平行線でなかなか収れんしない。

どの地点で合意するか、

専門知識と緻密な戦略、まさに「交渉のアート」でないと

真の非核化は遠くなるかもしれない

絶命の瞬間だと思います。

 

 

だからアメリカ内部でも、

北朝鮮との対話や制裁緩和、経済支援、体制保証に対して

北朝鮮の人権問題、独裁政権の害悪などを理由に反対する勢力も多いし、

「いやいや、核だけじゃたりない。生物化学兵器も入れましょう」という勢力もいるけれど、

一旦、非核化はまず解決したい重大な問題だし

それができるかどうかの世紀のチャンスが間近なので

今回は非核化に全力を尽くすよう

情勢を静かに見守っているそうです。

 

しかし、今回、日本政府にがっかりしたのが、、、

 

<日米首脳会談>安倍首相が米に直談判へ 拉致解決で(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 

河野外相はシンガポール行き、安倍首相は米国へ…日本、朝米会談を全方向牽制?(ハンギョレ新聞) - Yahoo!ニュース

河野、来月シンガポールを訪問しポンペオとの会談推進 

安倍-トランプ、朝米会談の前に米日会談開催で合意 

安倍の政治的動力“拉致・北朝鮮脅威論”が牽制の背景

 

いつも冷静で落ち着きのある外交を見せていたと考えていましたが、

焦りすぎ、性急というイメージがずっと映ります。

 

今、北朝鮮の非核化もどうなるかわからない状況ですが、

この山さえこえれば、

他は自然とつきもののように解決する問題もあります。

拉致問題の解決、大事です。解決すべきです。

でも、今非核化の定義をおいても

北朝鮮は神経を尖らせて敏感に反応するだろう状況に

拉致問題を突き出すことは、戦略として賢いのか多少疑問です。

拉致問題を取り上げたら多分北朝鮮は反発するでしょう。

交渉は台無しになるかも。

なると、非核化議論ももちろん原点に戻る、いや退歩するかも。

 

逆に非核化に妥結すれば、北朝鮮との交流も自然とついてくる。

そんな中で北朝鮮との対話を開始して

色んな戦略カードを見せて説得し、

拉致被害者救出へ持っていく。

これが順番的に自然で、途中決裂になる可能性も低そうに見えますが、、、

違うんですかね。。。。

 

 

同じ核の脅威という不安を余儀なくされる北東アジア国として、

特に、国際社会をリードしてきた大国として、

何が自国の利益も守って国際社会の中で尊敬される外交になれるかを

少々考えてくれたらという。。。

そんなこんな思いがつきまとう今日です。。。

 

本当に、私の考えが違うことを願ってはいますが、

国内の政治問題を解決するために、

世界平和の絶好のチャンスと

家族を失った国民の念願を利用しないでほしいです。。。

 

 

 

 

 

北朝鮮、核実験場廃棄の映像を公開

昨日、北朝鮮豊渓里の核実験場では、

5カ国の取材団を招いて実験場廃棄作業が行われました。

昨日このニュースを聞いて

「おそらく明日の新聞1面は核実験場爆破の記事で覆われて、

 今週末まではテレビで爆破映像が延々と流れるだろう」と思いました。

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しかし、数時間も行かず、

トランプ大統領が突然6月12日に予定されていた

米朝首脳会談をキャンセルすると発表しました。

しかも、いつもと違って怖さを感じるほど

丁寧で品のある言葉がずらりと綴られた公式書簡による発表。

 

これまで北朝鮮もアメリカへの非難をだんだん強めたり

南北閣僚級会談のキャンセルに続き

米朝会談の再考慮に触れるなど

多少ギクシャクするなーという感じが出てきていました。

しかし、これは重要な交渉の前に

自分が有利な条件を先占するために駆使する、

いかにも北朝鮮らしい駆け引きだったので、

アメリカもそれを踏まえて考えているだろうと思いましたが、

トランプはこれを逆に利用した気がし、

ある意味すごいなーと思いました。

 

幕裏での交渉、表と裏、水面下の戦略も重要ですが、

「ずっと不満をいうなら関係改善の意志がないと受け取る」というか

フランクな交渉を求めているのかな?とも思ったりー

急遽キャンセルの意図と今後の流れは

まさに霧の中ですね。。。。

 

そんな混沌の中、当事者以外にも

取り巻く周辺国の役割も大事だと思います。

今回の会談中止を受け、日本はトランプの考えを理解し、支持すると表明。

これまで日本はアメリカの同盟国として

いつも支持の立場でしたが、今回に限っては

日本が「完全な非核化」を明確にするよう

積極的にアメリカを説得したという記事がありました。

 

 

 

「日本が米朝会談の不発を”応援”した」という表現は

確実に言い過ぎだと思います。

記事を読んでみたら、

事前協議で「完全な非核化」への北朝鮮の意志が確認されず、

All-in-One(一括)解決が会談で合意されないようだったら

会談は開催しないほうがいいとアメリカを説得していたようですね。

これは日本が説得したというより

これまでアメリカの主張だったので、

いろいろ戦略的に算盤を弾いているアメリカに

多少勢いをつけてあげた、という感じですかね。

 

 

日本の幕裏での外交・調整も重要だと思います。

日本が大国らしく、北東アジアの一員として

冷静な目で、域内の安定と平和のために何が必要なのかを考えて

いいアイデアを提案していくことを願っています。

北朝鮮への圧力の軸がなくなければ

安倍政権は政権維持の動力を失うからだという声も

どこかで耳にしましたが、

史上初の試みにそんな狭い目的で臨んでいると考えたくはありません。

 

 

これまで目まぐるしいほど北朝鮮関連の情勢が疾走している気がしていましたが

これを機にみんな息を整えクールダウンしたあと

対話へのエンジンが再稼働することを祈ります。

 

 

 

 

日中韓サミット、非核化向けた協力意志を確認する場でした。

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 出処》日中韓“北”非核化へ連携 共同宣言は深夜に発表(フジテレビ系(FNN)) - Yahoo!ニュース

 

まだ定例化していない日中韓3国サミットですが、

北朝鮮非核化」という世界的な流れに

3国協力の必要性も高まったからでしょうが、

3国の首脳が集まった姿は

協力の意志もお互い確認し、今後真剣に向き合っていくという。。。

なんというか国民としては安心を感じる場面でした。

これを機に3国サミットという外交の場が活性化する気がして嬉しいですね。

 

 

これまでは北朝鮮との対話に対して

日本が北朝鮮への不信を払拭できず、

非核化の可能性についても懸念を抱いていた印象でした。

しかし、今週入ってから

(政治的なレトリックかもしれませんが)

北朝鮮の本気をある程度前向きに認めようとしているみたいです。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

北朝鮮側が今後の米朝会談への「誠意」を見せているので

それを買って評価しているのでは、と思いました。

 

【参考】

金正恩氏「歴史的な出会いに」 トランプ氏との会談に期待示す(フジテレビ系(FNN)) - Yahoo!ニュース

北朝鮮、米朝改善に本腰? 正式肩書でトランプ氏を報道(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

北朝鮮メディア、初めて米朝首脳会談に触れる(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

 

 

そしてなにより、

日本としては大きな関心は

この非核化の議論をレバレッジにして

拉致問題も解決へ持ち込んでいけるかでしょう。

そんな中、

北朝鮮米朝首脳会談の前に抑留していた米国人3人を解放しました。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

 

安倍首相は、「(米国人3人が)解放されたことは、北朝鮮の前向き姿勢で歓迎したい。拉致解決のために、日米、日米韓で、あるいは中国の協力も得て、全力を尽くしていきたい」と述べた。

 

 

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これは日本人拉致被害者らにも帰還の希望があると解釈できますが、

一方、日本人拉致被害者の家族のみなさんとしては

もっともどかしさを感じるかもしれません。

横田めぐみさんのお母さんもインタビューでおっしゃったように、

解放された3人の米国人よりずっと長い期間、

しかもなんの罪もなく拘束されている日本人はなぜ解放できないのか。

 

今回の米国人解放も

北朝鮮が人権侵害への反省や謝罪という根本的な理由で解放したとも言えないので

よりそう感じるかもしれません。

 

北、3米国人解放 あくまで信頼醸成措置(産経新聞)

 

 

こういう意見もあるんですから。

 

しかし、

北朝鮮非核化を巡る最近の情勢は

もはや子供の約束のように純粋に動いてはいません。

 

先日、北朝鮮金正恩が急遽中国の習近平主席と会ったことを見ても、

(二人が何を話し合ったかは明らかになっていませんが)

北朝鮮をはじめ関連国らは、

「非核化」という大義名分の下、

何をあげて何を得るか、という外交ゲームに入った状況です。

これからは目標するものを得るために、戦略を練るタイミングです。

 

本意ではなくても、「あくまで○○を得るための措置」であっても、

日本は、「拉致被害者の帰還」を北朝鮮から引き出せるカードはなんなのか、

戦略を考えて、周辺国との協力体制を強固にしていくべきではないでしょうか。

「それは悪いことだから、帰してー」は「表」。

「裏」では「帰すしかない」状況をつくる。

今日アメリカが3人の米国人を解放させたようにですね。

 

非核化成功、北朝鮮への対価、対北経済制裁の維持、国連決議、関連国との協力、関連国への対価など

いろいろなファクトが複雑に交錯しています。

 

これをうまく解くためには

昨日のような関連国同士の綿密な協議と協力、

それしかないと思います。

 

 

 

 

北朝鮮非核化は昔から世界共通の目標だったわ!

先週の南北首脳会談直後発表された共同宣言。

まさか「非核化」という言葉がそんなに全面に出るとは

少し予想外でしたね。

非核化が宣言されるか、終戦宣言がなされるか

関心が高かったですが、終戦宣言は後日を期待するようになったものの、

非核化が宣言のはじめから出たときには、正直驚きました。

 

韓国政府も宣言が宣言に終わらないよう

その実践に意気込んでいる模様です。

周辺国から首脳会談での合意への支持を得て

非核化を世界の問題として解決に向けていこうとしています。

 

よく考えてみれば、世界が北朝鮮非核化のために

頭を合わせて協議し、協力を約束するのは

珍しい風景ではありませんね。

以前から同じ目標の下、国連で議論をし、

今は制裁・圧力の段階を経て「合意」「実践」の段階に至ったと理解すればいいのでしょうか。

「完全で検証可能かつ不可逆的な非核化」(CVID)

 と、目標はより具体的に、鮮明に、そして強烈になって

これからは手段を特定し、一つ一つ手順を踏んでいく段階です。

 

これまで「最大限の圧力」方針を続けてきた日本も

北朝鮮との関係改善の意向を明らかにしました。

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特徴と言えば、

日本は北朝鮮関係において「拉致」問題が一番大きいので

日本の目標は

拉致、核・ミサイルの諸懸案を包括的に解決 

 となっています。

つまり、核だけじゃなくて

今回の機会を日朝関係改善まで持っていき、

拉致問題まで「セットで」(=包括的に)解決するとの意志の表しでした。

当たり前だと思います。

 

これは日本だけじゃないということ。

拉致問題は広い意味でみれば「人権」の問題です。

米国も今は核問題の解決を優先に力を入れていますが、

「人権も忘れていないよ!いつか手を出すよ!」というメッセージを出しています。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

核問題を巡って

想像もしなかったような「解決への流れ」が

今現在振り広げられているように、

世界の要求として流れを作っていけば

拉致問題の解決も遠くはないと考えました。

もうその流れは始まっているんじゃないかと思うほど、

信じています。

 

 

 

南北首脳会談が間近に。北朝鮮の核実験凍結宣言などなど

headlines.yahoo.co.jp

 

三日後と迫ってきた南北首脳会談の輪郭が

徐々に見えてきましたね。

両側の実務協議では、夕食のメニューまで細かく決めることに驚きました。

でも、金正恩軍事境界線を越えてくる瞬間や

南北のトップが一緒に冷麺を食べる瞬間などは

写真・動画となって歴史に象徴として残るだろうから

お二人の一挙手一投足に

みんなの関心が集まるもんだと思います。

headlines.yahoo.co.jp

 

しかし、それらより関心を持つべきことが

果たして何について話し合ってどのような合意を見出すか、そこですね。

 

先週末には北朝鮮が核実験とミサイル試験を中止すると宣言もし、

メディアもそして私の周りの専門家の先生らも

予想外という反応が多かったです。

韓国側もただちに核凍結に応じて

軍事境界線で行われていた対北拡声器放送の中止を発表。

headlines.yahoo.co.jp

headlines.yahoo.co.jp

 

お互いこの会談を順調に進めて

いい結果を出したいという雰囲気を作り出して

いかにもどんな話をしてもスムーズに平和に合意がなされそうですが、

議論するアジェンダはなかなかのものな気がします。

 

 

 

 これまで報じられた南北首脳会談の議題は、1)韓半島の非核化、2) 南北の軍事緊張緩和、3)南北関係の進展、の三つだ。このうち、非核化問題は米国と北朝鮮間で合意が必要な問題で、韓国の役割は限定的だ。

 

【出処】南北首脳会談で「終戦宣言」の可能性(ニュースソクラ) - Yahoo!ニュース

 

より具体的には

 

■南北では「終戦宣言」「非核化宣言」も

 韓国政府は(1)非核化(2)朝鮮半島の平和定着(3)南北関係の発展――を議題に考えている。このうち(3)の主要な中身は、開城工業団地金剛山観光、南北交易の再開など経済問題になるだろう。ただこれは国連安全保障理事会の制裁下では実行できず、非核化協議を先行させるしかない。

 

だそうです。【出処】

金正恩「核・ミサイル中止宣言」の衝撃(下)「金ファミリー」傾斜と「取り残される」日本(新潮社 フォーサイト) - Yahoo!ニュース

 

非核化一つだけで中身を見れば

どの範囲までを非核化にみなすが議論がさかんだし、

非核化の検証はどうするかも南北が話すには敏感なところですが、

まさか終戦というところまで想定しているとはー

 

 

しかし、

まだ北朝鮮の真意を疑わしく見る目もありますから、

当日結果が報道されるまでは

なにも予想がつかないですね。

 

 

米大統領報道官「北の非核化まで圧力緩和なし」強調 「北の言葉鵜呑みにせぬ」と警戒緩めず(産経新聞) - Yahoo!ニュース

 

北朝鮮の核実験場は「完全に稼働」 北朝鮮分析サイトが指摘 使用不能論は誤り(産経新聞) - Yahoo!ニュース

 

 

バランスをとって考えていろいろなケースに備えて損することはないんですが、

個人的には平和な終着に至ることを願っています。