米朝首脳会談の争点ーそして日本の戦略は?
6月12日予定の米朝首脳会談が
トランプ大統領の電撃取り消し発表に続き、
反転に反転を重ねて
今は予定通り行われるだろうという見方が強いです。
学校の教授も
ニューヨークで交渉の重鎮が会談するとは
会談開催への意志をお互い確かめる →名分
シンガポールで実務官僚が会って会談するとは
会談の日程や警備など細かいセッティングに入る →形式
「非核化」を実現するためのプロセスを調整する →中身
つまり、名分・形式・中身といった3つのポイントが揃ったので
米朝会談は予定通り行われる可能性が高いと言っていました。
特に、制裁対象となっている金英哲を
一時制裁免除をしてまで迎えたというのは、
意欲の強さを表しだと見えますね。
教授は3つのポイントの中で
もちろん中身が話されている板門店実務協議の成果が
一番重要と言いましたが、
一番重要で敏感なだけに、
徹底したセキュリティの中で行われているのはもちろん、
議論の内容や進捗についても一切報道がないんですね。
うまくいっているのか、もめているのか、
その空気すら読めません。
カギは北朝鮮の非核化の共通認識
非核化を繰り返し求めるアメリカに北朝鮮は前向きな姿勢を都度示していますが、外交関係者は「その意味を北朝鮮が本当に理解しているのか、ホワイトハウスはいらだっている」
私が基本的に認識しているのも上のようでした。
お互い意欲は強い、
しかしお互いの主張は平行線でなかなか収れんしない。
どの地点で合意するか、
専門知識と緻密な戦略、まさに「交渉のアート」でないと
真の非核化は遠くなるかもしれない
絶命の瞬間だと思います。
だからアメリカ内部でも、
北朝鮮との対話や制裁緩和、経済支援、体制保証に対して
北朝鮮の人権問題、独裁政権の害悪などを理由に反対する勢力も多いし、
「いやいや、核だけじゃたりない。生物化学兵器も入れましょう」という勢力もいるけれど、
一旦、非核化はまず解決したい重大な問題だし
それができるかどうかの世紀のチャンスが間近なので
今回は非核化に全力を尽くすよう
情勢を静かに見守っているそうです。
しかし、今回、日本政府にがっかりしたのが、、、
<日米首脳会談>安倍首相が米に直談判へ 拉致解決で(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
河野外相はシンガポール行き、安倍首相は米国へ…日本、朝米会談を全方向牽制?(ハンギョレ新聞) - Yahoo!ニュース
河野、来月シンガポールを訪問しポンペオとの会談推進
安倍-トランプ、朝米会談の前に米日会談開催で合意
安倍の政治的動力“拉致・北朝鮮脅威論”が牽制の背景
いつも冷静で落ち着きのある外交を見せていたと考えていましたが、
焦りすぎ、性急というイメージがずっと映ります。
今、北朝鮮の非核化もどうなるかわからない状況ですが、
この山さえこえれば、
他は自然とつきもののように解決する問題もあります。
拉致問題の解決、大事です。解決すべきです。
でも、今非核化の定義をおいても
北朝鮮は神経を尖らせて敏感に反応するだろう状況に
拉致問題を突き出すことは、戦略として賢いのか多少疑問です。
交渉は台無しになるかも。
なると、非核化議論ももちろん原点に戻る、いや退歩するかも。
逆に非核化に妥結すれば、北朝鮮との交流も自然とついてくる。
そんな中で北朝鮮との対話を開始して
色んな戦略カードを見せて説得し、
拉致被害者救出へ持っていく。
これが順番的に自然で、途中決裂になる可能性も低そうに見えますが、、、
違うんですかね。。。。
同じ核の脅威という不安を余儀なくされる北東アジア国として、
特に、国際社会をリードしてきた大国として、
何が自国の利益も守って国際社会の中で尊敬される外交になれるかを
少々考えてくれたらという。。。
そんなこんな思いがつきまとう今日です。。。
本当に、私の考えが違うことを願ってはいますが、
国内の政治問題を解決するために、
世界平和の絶好のチャンスと
家族を失った国民の念願を利用しないでほしいです。。。